難治性の腰痛は、大腰筋緊張性腰痛と仙腸関節性腰痛ではないのだろうか?①  投稿:令和2年3月6日

突然ですが、当院にいらっしゃる腰痛患者さんたちは結構、難しいと感じている。

というのも、整形外科や接骨院、整体院、鍼灸院などを数か所めぐってから(治らずに)当院に来院されるからだと思います。
まず、整形外科ではレントゲン画像やMRIなども受けて、問題無しの方や、
画像診断で椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などと診断名とつけられた方、
診断名を付けられて保存療法を受けていたり、手術を行った後に来られる方がいらっしゃいます。

明かに4年以上前の”鍼灸接骨院”だったころと(患者の病状の質が)違うと感じています。
自費にしたので、来院順番が大きく後ろに下がってしまったのと、ここ古川でも治療院や施術所が増えたものあるでしょう。

ただ自費にした分、ここ数年で真剣勝負を患者さんと行うことで、
以前よりも治療力がついてきたもの事実です。

腕を挙げたいなら、自費にするのが一番だし、
保険を取り扱うことで増える生産年齢層の若者の生活負担を減らすためにも、
良いことだと個人的には考えています。

話しは脱線しましたが、
ここ数年で、多くの腰痛・下肢痛や下肢の痺れの患者さんを鍼灸で治療してきましたが、
上手く行くものと上手くいかないものがありました・・・。
また、上手く行かないものでもその後、治療法を見つけて治せるようになったものもあります。

上手く行かないもの、つまり鍼では上手く治せないものには
①骨性の変形・癒着による腰痛
②炎症がかなり強く起こっている腰痛
③心因性の腰痛
等があります。

①は後湾変形、側弯変形、その他、横突起などによって神経が過敏になっているだろうと思われます。
何例か挑戦しましたが、費用対効果が良い結果にはなりませんでした。
一次的な疼痛軽減ならば可能ですが、当院のように自費治療を行うところには向きません。

②のように椎間板ヘルニアの炎症が強い時期や腰痛が悪化してガンガンと炎症が出ているものは鍼は効きません。
鍼は基本的に炎症を抑える効果はありません。

むしろ、鍼をすることで患部に人為的に炎症を引き起こし、
血行を促進させる治療法ですから。
もちろん、患部には熱感を感じます。
消炎鎮痛剤などを貼ったり、服薬してゆっくり安静にしておいた方が良いです。

③は言うまでもないですね。
鍼により、交感神経の興奮が静まり、
副交感神経を高めることで何となく気持ちの良い状態になることはありますが、
心因性の腰痛はよくなりません。
腰痛に限ったことではありませんが、心は色々複雑です。

一度、精神がおかしいのではないかと思われる患者さんがきましたが、
首も腰もぐにゃぐにゃしていました。
それでも「首がいて―、腰がいて―」と大騒ぎする患者さんでしたが、治りませんでした。

逆に難治性と思われるが、鍼治療で良くなるものもあります。
それは、殆どが大腰筋と仙腸関節の問題だと私は考えています。

この二つは医療機関の標準的治療でも良くなりませんし、
大腰筋と仙腸関節を適切に治療できない治療院では良くなりません。

鍼でも経絡治療や遠隔治療では良くなるのでしょうか?
私は経絡治療はしませんので、そちらはよく分かりませんが、遠隔は効きにくい印象です。
きちんと、局所を押さえた治療の方が良く効くと考えています。
逆に肩こりや不定愁訴は遠隔治療の方が良く効きますね。

次回、さらに理由とか、症例とかのお話しができればと思います。
続く・・・・

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