民間気象情報会社のウェザーニューズによると来年2019年のスギ、ヒノキの花粉飛散量は比較的少なかった今年18年の2.7倍で、平年(09~18年の平均)より6割多くなると予測しました(2018.10.1)。
特に東日本を中心に予想飛散量が平年の1.5〜3倍になると言われており、我が宮城県では平年比で1.5倍以上、18年比で2倍以上になる可能性があると報告しています。
今年の夏は記録的な猛暑でしたが、それがために花粉を飛ばす雄花の成長を促進してしまったということです。
しかしながら、雄花の数は夏の天候が決め手となりますが、雄花の中で生成される花粉数は、秋の天候が影響を与えるとも言われていますので、これからの天気状況も花粉飛散量に影響するようです。
さて、10月に入り山々の紅葉も終わり、身近なところが色づいてくる季節になりました。
先日鳴子峡に行きましたが、今が盛りですね。
鬼首の風景も紅葉しててすごかったです。
これから秋が深まり冬の足音が少しづつ近づいてきますが、秋は秋で花粉が飛んでおり、それによって悩まされている方も大勢いらっしゃいます。
これからの飛散花粉はイネが終わり、ブタクサやヨモギでしょうか?
10月、11月に入ると徐々にスギも飛び始める季節になります。
また、夏に増殖したダニが秋には一斉に死滅しますが、それによる死骸やフンが蓄積することでハウスダストによるアレルギー性鼻炎が出てくると言われています。 <アレグラFX サイトより>
実はそのアレルギー性鼻炎に鍼灸が有効だということは知っていますか?
以下は今年18年の2月~4月にアレルギー性鼻炎の症状に対して当院で鍼灸治療を行った成績をご紹介します。
<目的>
当院に通院している患者で運動器疾患以外に花粉症の症状を訴え、上頚神経節置鍼の説明に同意した患者に対して施術を行い、上頚神経節置鍼法の効果をVASを用いて測定した。
<患者構成>
男性5名、女性8名、合計13名。
年齢30~60歳台。
<方法>
施術前に花粉症チェックシートを記載していただいた。
特にくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみの花粉症4大症状については現在の状態と次回来院時に前回施術後の変化をVASを用いて計測した。
なお、シーズン終了の緩解期の影響やその他の因子を少しでも除外するため、花粉症シーズン中の最盛期である3月中旬~4月中旬の1か月間で2回以上来院した患者に対して行った。
この期間を過ぎたもの、3週間以上来院間隔が空いたものは自然緩解のバイアスを考慮して除外した(7名ほど除外)。
運動器疾患や自律神経疾患などで通院している患者で花粉症の症状を訴えていて、施術の内容や効果等に関して同意を得た患者に対して上頚神経節置鍼法を本来の施術(肩こりや腰痛の治療)に追加する形で行った。
施術は仰臥位置鍼の時間を利用して、左上頚神経節置鍼法刺鍼部位に寸3-1で直刺し、当院独自のアレルギー性鼻炎鍼法を15分行った。
今回、鍼法の効果を測定するため一般的に花粉症で用いられる顔面等への刺鍼は行わなかった。
服薬に関しては使用している方はそのまま使用してもらい、治療期間中に新たに使用した方に関しては薬の影響を考慮して測定から除外した。
<結果>
花粉症歴は30年以上4名、20年以上3名、10年以上5名、今年から1名。
現在の通院歴は通院あり3名、通院無し10名。
薬の使用は有り9名、無し4名。
アレルゲン診断(複数回答あり。過去に検査したものも含む)ではスギ10名、ハウスダスト5名、カモガヤ2名、オオアワガエリ2名、イネ2名、ヨモギ1名、シラカバ1名、ブタクサ1名、不明3名。
症状の期間は2月~5月の花粉症シーズンのみ7名、シーズン~秋頃まで2名、1年中が4名。
くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみの花粉症4大症状以外の症状の状態を回答してもらった(複数回答)
くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみの施術前後のVASを以下に記した。
くしゃみは6.4だったものが2.7と58%ほど症状が改善していました。
鼻づまりは7.2だったものが3.2と55.6%ほど症状が改善していました。
鼻水は7.3だったものが3.2と56.2%ほど症状が改善していました。
目のかゆみは6.7だったものが2.5と62.7%ほど症状が改善していました。
今回、通院されて治療を継続している方が3名ほど、市販薬を服薬している方が9名おりましたが、症状が治まらなくて悩んでいました。
そのような方々にも一定の効果がみられており、服薬での治療以外の選択肢として鍼灸治療が良いことが示唆されます。
アレルギー性鼻炎でお悩みの方、お薬を飲んでもあまり効果がみられない方は当院の治療も考えてみてはどうでしょうか?
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