前立腺肥大の症状が改善した症例その2 平成31年2月16日投稿

以前、当院での前立腺肥大症の症状への鍼治療を報告いたしましたが、今回2例目を報告いたします。
前回の患者さんは今も継続的に治療を行っていて、IPSSも15前後を推移していますが、
実は1度、ハリ治療をしても全然症状が良くならないことがありました。
「鍼刺激に身体が慣れてしまったために、効果が出なくなったのかあ」とその患者さんと話をしていましたが、
“そんなわけがない”という思いもありまして、その後いろいろ考え、試した結果、ちよっとした治療方法の違い効果に大きく影響していたことが分かりました。
現在、その方法を試してからはまた効果が出るようになりました。

そんなこんなを踏まえて、今回2例目を行う機会を得ることが出来ました。

<症例>71歳、男性
<現病歴>
5排尿後に尿がまだ残っている(残尿)、頻尿(排尿後2時間以内にトイレに行きたくなる)、尿の勢いが弱い、排尿時に力まないと出ないなど症状で、
7年前より服薬治療を行っているが、満足いく効果がみられていないようです。
当院では、もともと腰痛で通院されていましたが、前立腺肥大の辛いお話を聞いて、治療開始(元々の治療に追加する形で行いました)。

<効果判定>
国際前立腺症状スコア(IPSS)とQOLスコア(0~6の7段階)を数回に1回記入していた。

<結果>
IPSS:初回 22点/30点(重度) ⇒ 3回目 治療前6点/30点(軽度)に減少しました

QOL(困窮度)スコア:初回 6(つらい)⇒ 3回目 4(不満気味)に減少しました。

<考察>
前立腺肥大症への鍼灸治療の効果は治療院の患者さんへはこの方を含め2名行い、いずれもIPSSで重度だったのが、数回の治療で中度と軽度に改善しました。
症例数は少ないのですが、薬物治療を数年以上開始しているが、満足するような結果を得られていない前立腺肥大の症状をお持ちの方の選択肢の一つになりえると思います。
とはいうものの、症例数2名では説得力が十分ではないので、今後もっと試してみたい気はあります。

気になる方は当院の鍼灸治療に関してお問い合わせください。

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